HOME | エンゲージメントの停滞

エンゲージメントの停滞

HOME | エンゲージメントの停滞

社員のエンゲージメントの停滞

 

ギャラップ社の調査結果

  日本の働く人の熱意は最下位クラス
←出所:State of the Global Workplace2017:GALLUP

左図は、一時期話題になりましたが、米国のギャラップ社が実施した「社員のエンゲージメントサーベイの国別比較」のグラフです。

同社が世界1300万人のビジネスパーソンに調査をした結果、エンゲージメントが高い「熱意に溢れる社員」の割合は日本では6%程度しかおらず、調査対象となった139ヵ国中132位だったそうです。

この数字・順位を見て、皆様はどう感じたでしょうか?
低いとは思っていたけど、さすがに最下位クラスではないだろう、くらいに思っていた方が多いのではないでしょうか?
でも、自分の会社を見渡してみると、やる気がない訳ではないけど、「やる気があります!」と答えられるレベルの方は少ない、という印象ではないでしょうか。

 

競争戦略にエンゲージメントの最大化を

ギャラップ社の調査結果について、謙虚で遠慮がちな国民性もある程度影響をしているかもしれませんが、エンゲージメントが低いよりは高いに越したことはありませんし、エンゲージメントが高ければ、それだけ実力以上のパフォーマンスが発揮できる可能性が高まります。

人口減少社会では採用できる社員数もどんどん減っていく訳で、今いる社員のエンゲージメントをいかに高めるのかが重要となります。この点こそ、人口減少時代の日本が取り組むべき改善点があるように思われます。

では、どのように社員のエンゲージメントを高めるべきなのか。
社員一人ひとりの価値観は多様な訳ですから、一筋縄ではいかないはずです。そうなると、単に働きやすさを是正しました、とか、給与水準を引き上げました、などの単発施策では無理です。
様々な施策を組み合わせながら、さらには組織風土や評価体制などを網羅的に変更していくことが求められていると思います。

2019年春の新入社員アンケートで、会社に求めるものの第一は「成長できる環境かどうか」という記事を思い出しました。一昔前であれば安定とか給与という項目が上位にきていたと思いますが、現代の新入社員は、成長意欲やスキル習得という個人としてのレベルアップができる環境なのかどうか、というポイントを重要視して就職先を選んでいます。これは転職マーケットにおいても、ある程度、傾向としては似ていると思います。
となると、自社が、求職者にとって成長を提供できる場になっているのかどうか、成長意欲を常に擽りながら視座を高く仕事に向かわせられているかどうかが、優秀な社員の採用にも繋がるということです。

そして何よりも、時代は変わり続けることを考えると、エンゲージメントを高める施策を常に考え続け、そのための変化を繰り返し繰り返し続けることが、何よりも重要となってくるのだと考えられます。

今のトレンドは「成長環境の提供」ということになりますが、時代が変わればこのエンゲージメント施策の内容も変わってきます。その変化を察知し続けるためには、常に経営と社員との対話の回数を増やしたり、積極的に意見を吸い上げる仕組みがあったり、そもそもの組織風土も変えたり。今までの発想とは異なる発想が、経営者やマネジメント層には求められているんだと思います。

 
陽に照らされる窓