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戦後最大の教育改革

学習指導要領の変更時期

  学習指導要領の改訂
←出典:政府広報オンラインより抜粋

文部科学省が定める教育課程の基準となる「学習指導要領」の改訂が、順次進んでいきます。全国どこにある学校でも、この学習指導要領に基づいて、カリキュラムが編成され、日々の学校教育が行われています。
この学習指導要領は定期的に(約10年ごとに)改訂されているのですが、時代変化や子供たちを取り巻く状況、社会のニーズなどをふまえて改訂され、それにあわせて教科書なども改訂されます。
私が小学生だった頃、ちょうど土曜日が隔週で休みに変わったり、その後の世代では「ゆとり教育」に象徴されるような改訂があったり、時代時代にあわせて変更がされてきました。

今回の改訂では、左図のように、小学校で2020年度、中学校で2021年度から、そして高等学校では2022年度から順次実施されることになっています。今回の改訂は「戦後最大の教育改革」と言われるほど、重要かつ大々的な改訂になるため、多方面から注目を集めています。

 

何を目指すのか
   出典:政府広報オンラインより抜粋→

新しい学習指導要領が目指す方向性は、右図にあるように、「知識及び技能」・「思考力・判断力・表現力など」・「学びに向かう力、人間性など」という3つの柱からなる『資質・能力』が、学校教育を通してバランスよく総合的に育まれることだそうです。

急速に進む経済のグローバル化や、AIに代表されるテクノロジーの進化を受けて、予測しにくい時代においても、変化を前向きに受け止め、社会や人生を人間ならではの感性を働かせ、より豊かなものにしていくことが求められています。

ここで重要になってくるのは、『人間ならではの』という点だと私は考えています。AIなどのテクノロジーと共存しながら、世界と繋がりながら、我々人間にしかできないことをしっかりと全うしていくこと、そういう能力や資質の開発こそが必要であり、この点においては我々大人世代も同様で、結局はこれから30年・40年と働き続ける中で同様の能力・資質を開発し習得していかなければならないということです。

 
学習指導要領の変更点
丸い窓

  何を学び、どう学ぶのか

何を学ぶのかという点で、具体的な変更点をあげると、以下のようなポイントがあります。

・「外国語教育」
小学校3・4年生で外国語活動が、小学校5・6年生で外国語が教科として導入される。
・「プログラミング教育」
小学校で必修化され、中学・高校と習熟度を高めていくことで、論理的思考力の開発を目指す。
・「理数教育」
科学的に探究する実験や観察などの学習活動や、データ分析などの統計教育を充実させる。
・「道徳教育」
様々な題材をもとに、自分とは異なる意見をもつ他者と議論することで、道徳性を育む。

ここに列挙した内容は一部ではありますが、これ以外にも日本の伝統文化教育や主権者教育など、様々な変更点があります。


そして、どう学ぶのかも重要であり、「主体的・対話的で深い学び(アクティブ・ラーニング)」の観点で、授業改善を行っていくようです。

思い起こせば私の学生時代は、先生が書く板書をひたすらノートに写し暗記するであったり、学期末には教科書を終わらせるために授業スピードが一気に加速したりということがあったと記憶しています。


結局のところ、学習指導要領の変更は、その時代の変化に合わせた内容となっている以上、そのエッセンスは学生に限らず全ての人々に当てはめて考えてみてもいいのではないかと思っています。

・主体的に対話的に、会社組織の中で動いていく。
・論理的思考だけではなく、道徳観もあわせて開発する。

などの観点で、社会人としての能力開発ができると考えています。
かくいう私自身も、時代の変化を捉え、地に足ついたビジネスパーソンになれるよう、日々精進していきたいと思います。